キャンプ場の防災対策
今日、9月1日は防災の日。今年は関東大震災後100年の節目でもあります。
当キャンプ場での防災対策を簡単に紹介しておきましょう。なお、利用ルールのページに防災・安全確保について記述していますので利用者の方は事前に一度ご確認ください。
水・食料
当地では井戸水を利用しており、停電すると使えなくなります。そのため、自分自身のためにも2Lのペットボトルなどの飲料水を常に数本用意しています。
それ以外に貯湯槽には非常時用取水口があって最大370Lの水が使えます。さらに雨水タンクもあって、少なくとも数十リットルがトイレの流し水などに使えます。
食料については缶詰やカップ麺、乾物などと畑の野菜などで少なくとも20食分ぐらいは常備しています。
停電するとIHクッキングヒーターも使えませんが、冬なら薪ストーブ、夏でも焚き火台やバイオライトストーブで料理できます。薪は大量にあるので災害時に不足することはありません。
バイオライトストーブは小さな枯れ枝や松ぼっくりを燃やすもので、ファンを回すために付いている充電池にはUSB端子が付いていて時間はかかりますが携帯電話などを充電できます。
トイレ
当地のトイレは水洗トイレですが、下水道につながっているわけではなく、流しやシャワー室からの水などといっしょに合併浄化槽で浄化して敷地内で地下浸透処理しています。
停電しても上に書いたようにトイレで流す水は確保できますが、浄化槽の曝気ポンプが止まってしまうので微生物による分解が遅くなるので、あまり長くなると地下浸透枡が目詰まりしたりする可能性があります。まあ、その場合には場内で穴を掘るしかありませんね…
雷・暴風・酷暑
キャンプに雷は大変危険です。雷が鳴ったら物をテント内などに収容するなどして避難に備え、いよいよ近づいてきたら車に避難します。
暴風もキャンプの大敵。台風などで暴風が予想されるときはキャンプは取りやめるとして、予想外に風が強いときには固定ロープやペグの追加などが必要になります。キャンプ場側でも提供できます。なお、当地は周辺を木々に囲まれているので、そこまでの強風が吹き荒れることはめったにありません。
酷暑の場合も含めて管理棟に避難可能です。一時的には10人以上収容できますし、弱った人用に簡易ベッドも用意しています。非常時には昼夜を問わず遠慮なく申し出てください。安全第一です。
なお、管理棟はフィンランドから直輸入しているTALOというブランドのログハウスです。ログハウスは地震に強いことが証明されている(TALOが提供している情報はこちら)のでご安心ください。
道路
当地は山奥にあるわけではないのですが、直近の道は舗装はされているものの狭くてカーブと坂の多い道です。地震や台風の後には倒木やがけ崩れで通行できなくなる可能性があります。
災害の規模によりますが、なにしろ周辺に他の家がないことから復旧は後回しになる可能性があります。ただ、一般道に出るには3つのルートがあるので、全部が通れなくなる可能性は低いでしょう。また、南側のゴルフ場には広くてよく整備された舗装道路があり、歩いて降りられます。少なくともそこから歩いて集落に出ることはできます。
情報
災害時にはいつも以上に情報が重要になります。当地では各携帯キャリアの電波も届きますが、災害時にどうなるかはわかりません。管理棟には光回線が入っていますが、これも断線したり停電で使えなくなる可能性があります。一番頼りになるのは管理棟に置いてある防災ラジオかもしれません。
いずれにしても落ち着くことが大切です。関東大震災後にもさまざまなデマが飛び交い、自然発生的に自警団が結成されて朝鮮人などが虐待されたようです。新型コロナウイルスの流行時にもSNSなどで流れる怪しげな情報をもとにして他人を攻撃したりする人が現れました。落ち着いて情報の信ぴょう性を判断し、冷静に行動しましょう。
防災対策はキリがないところがあるので、過剰に心配するのはやめましょう。そもそもキャンプ道具には災害時に役に立つものがたくさんあります。サバイバルなら普通の人より得意なはずです。また、ここは万一のときでも比較的安全です。落ち着いて考え、行動することが自分と人の命を守ることになります。