キャンプとお天気

6月に入りました。梅雨の季節ですので、キャンプとは切っても切り離せないお天気についてちょっと考えてみましょう。上は本日、6月3日午前6時の天気図で、気象庁のHPから拝借しました(以下も同様)。
私は気象や天気の専門家ではありませんが昔から関心はあります。半世紀以上も前になりますが、中学生時代には「理科クラブ」に所属していました。もてない男の子の集まりですね。このときの顧問にはいろいろなことを教わり、そのひとつが天気のことでした。ラジオの気象通報を聞きながら天気図を作ることや、雲の種類や量、風の記録方法、またそれらの情報から天気を科学的に予想することを学びました。これらの技術は、その後登山に行くときや野外での調査活動に大変役に立ちました。
現在の天気予報は、スーパーコンピューターで膨大な情報を処理して日々皆さんのもとに届けられています。しかし、気象現象は非常に複雑な上に多くの不確定要素にも左右されます。つまり、ある程度のハズレは不可避なのです。翌日はともかく、それより先の予測は、技術や情報の限界だけでなく、気象のカオス的な側面からもとても難しいのです。
たとえば降水確率。正確な定義・意味は、ちょっと難しい話も出てきますが、ネットで検索して勉強してみましょう。大事なことは、降水確率予測では雨量や雨の降る時間は考慮に入れていないということです。シトシト雨なのか本降りなのか、あるいは雨が降り続くのかやみ間が長いのかといったことはわかりません。
テレビやネットではふつう降水確率が50%以上のときに雨マークとしているようです。天気マークや降水確率で表現できないこと、例えば激しく降るでしょうみたいなことは、口頭や文で補足されています。


キャンプでは2日間にわたってキャンプ場を利用することになります。予約した方は一週間ぐらい前から天気のことが気になるでしょう。このときに大事なことは、(1)長期予報はあまり当てにしないで準備だけはしておくことと、(2)チェック・イン予定日の前日になれば、一般的な天気予報だけでなく、気象衛星画像や雨雲レーダーなどの時間変化を自分で見て、キャンプできないほどの雨がずっと降り続くのかどうかを判断することです。例えば、上の画像(の変化)を見ると、今日の関東地方では激しくはないものの一日中雨が降り続くことが予測できます。
雨の少ない真冬や梅雨明け直後を除いて、日本の太平洋側では2日間雨に降られないで野外で過ごせる可能性は高くありません。キャンプをするからにはある程度の雨への備えは必要不可欠といえるでしょう。どこまで雨を許容できるかは利用者のさまざまな事情に左右されますが、雨予報でキャンセルされた日も実際には降ったのはせいぜい数時間といったことはよくあります。雨キャンプで疲れ果てるのはつらいでしょうが、せっかく取った予約を無駄にするのも残念でしょう。どちらにしても、天気予報のせいにするよりもさまざまな気象情報から自分で判断するようにしたほうがストレスが少ないのではないでしょうか。
以上はもちろんキャンプ場側の希望というところもあります。お天気に関してキャンプ場側でできることは少ないのですが、当キャンプ場ではテントサイトも駐車場もほとんどが芝生ですので、テントなどが泥だらけになることはありません。他のキャンパーや侵入者にキャンプ道具などを盗まれる危険もまずないので、雨の間は安心して出かけることもできます。雨よけ施設はありませんが、雷雨などで危険な状況では管理棟に避難できます。また、天候によるキャンセルの場合、チェック・イン予定当日の朝8時までに連絡いただければキャンセル料は請求しません。
私がファミリー・キャンプを楽しんでいた頃には、雨のときはツーバーナーとダッチオーブンでの料理や、ウノなどのカードゲームで、ふだんはなかなかできないまったりした家族の時間を楽しんでいました。参考まで。