焚き火台の比較テスト
「野遊びひとりじめ」ではレンタル用に中国製の焚き火台を用意していますが、最近、モンベル製の焚き火台を購入したので、比較テストしてみました。
上の写真、左がアマゾンで購入したTWASTというメーカーの製品で税込み8,300円。高さが4段階に調整できるフレームと足を固定するベースフレーム、頑丈な焼き網、収納袋が付いてます。この簡単にたためる逆四角錐型は今では類似商品がたくさんありますが、元々はスノーピークが開発したものです。右が独特の深い長方形をしたモンベル製のファイヤーピットで税込み19,800円。焼き網と収納袋は付いていますが、写真の中央部にあるクッカースタンド(ゴトク)は別売で2,420円。同じ値段でステンレス製の頑丈な焼き網もあります。
まずは着火剤の代わりにくしゃくしゃに丸めた新聞紙を1枚ずつ置いて、小枝を積んでライターで着火。どちらも数分で小枝にしっかり燃え移りました。なお、今回テストに使った「薪」は、数日前に落ちたクリの枯れ枝と2月に伐採したアカマツで、どちらも十分に乾燥しているわけではない、いわば二流品です。
小枝がよく燃えているのを確認してから少し太い枝を投入してガンガン燃やします。どちらも問題なく燃えますが、TWAST製のものでは少し煙が目立ちます。なにしろ完全に乾いてはいない薪なので煙が出て当然なのですが、モンベル製では煙があまり出ないようでした。また、ときどき長辺の上部にある穴から炎が吹き出して二次燃焼していることがわかります。この時点で着火から10分たらず。
そのまま薪を追加しないで数分待つと火力が落ちてほとんど熾火だけになりました。ここで小枝を追加するとどちらもすぐに燃え上がったので、焚き火を維持するのは簡単なようです。
火の勢いが戻ったところで、今度はかなり燃えにくい木を入れてみます。太さは5-6cmと大したことはないのですが、アカマツの節がかたまっている部位を一度に5個ずつ放り込んでみました。どちらの焚き火台でもちゃんと燃え移ってくれましたが、やはりTWASTのほうが煙が目立ちます。数分たっても同様で、なおかつモンベル製のほうが薪を動かさなくても安定して燃えていました。
十分に冷えたあと、どちらの焚き火台でもきれいな灰に混じって少しだけ燃え残りが出ました。しかし、二流品の薪だったことなどを考慮すると両製品とも優秀といえるでしょう。ちなみに両製品ともセットするのも片付けるのも簡単ですが、モンベル製のほうがよりスピーディーで簡単です。
結論としてどちらもそれなりに優秀ですが、モンベル製のほうがより軽量でセットも片付けもスピーディー、なおかつ火力が安定していて煙が少ないところが秀逸です。また、長方形なので、全体としてはコンパクトなのに長さ40cmまでの薪が入るので、市販の薪(35cm程度が多い)が心配なく使えるのが大きな利点かと思います。深さもあるので、太めの薪をじょうずに使えば焚き火の世話(薪の補充)は少なくて済みそうです。
TWAST製はコスパに優れ、フレームの高さを変えることで調理の火力調整ができるところがメリットです。使える薪の長さは30cm程度までというところに注意が必要です。ここにあるのは1辺が35cmのMediumサイズですが、40cmのLarge(9,900円)のほうが、より重くなることを除けば、使いやすいかもしれません。
「野遊びひとりじめ」ではTWAST製を200円、モンベル製を300円でレンタルします。デイユースから連泊まで同じの1回あたりの料金です。いずれも必要であれば焚き火シートも無料でお付けします。