ねことの接し方

うちの看板ねこ、すばるのお話です。銭天堂の墨丸ほどかしこくはないし、ギネス認定されたもちまるほど有名でもありませんが、動物好きのキャンパーになかなかの人気です。ここでは私自身のメモも兼ねて来歴やすばると仲良くなるちょっとしたノウハウなどを紹介します。

すばるのプロフィール

以前にも紹介しましたが、2018年夏生まれのオスです。白黒ぶちのミックス(いわゆる雑種)で、体重は約5kg。まだ子供の頃に前の飼い主さんに保護されて、去勢やワクチン接種を済ませました。すばるという名前は前の飼い主さんが当時スバルの車に乗っていたことに由来します。引っ越しで飼えなくなったとのことで2019年秋にネコジルシを通して譲り受けました。

寝姿はいつもかわいい!
こんなこともあるのでご容赦を

すばるがここへ来るまで

犬猫の里親募集では私のような一人暮らしの高齢者はお断りというケースが多く、それなのに長く付き合いたいので「子猫でも高齢の猫でもなく、ある程度落ち着いた若い猫」というちょっとわがままな希望に合う猫はなかなか見つかりませんでした。

やっと条件に合う猫を見つけて飼い主さんと何回か連絡を取り合った後、いよいよ直接会いに行きました。お見合いです。ところが! すばるは隠れてしまって、最後までまったく出てきてくれませんでした。超ビビリ。よくあること…

当時、その飼い主さん宅には確か6匹の猫がいて、1匹は残留、3匹は引き取り手が決まっていました。残る2匹のうちの1匹がすばるですが、もう1匹がどっしりとした体格で人おじしない「コテツ」でした。やはり白黒ぶちのオスです。そこで、すばるが早く馴染んでくれることも期待して、この子もいっしょに引き取ることにしました。

お見合いから1か月あまりして、今度は飼い主さんが猫たちを連れて我が家へ来てくれました。トイレや爪とぎ場、遊び場などの準備状況を確認して安心していただいたようでした。いよいよ猫との暮らしの始まりです。ちなみに、私はこれまでにもそれぞれ別の家で2匹ねこを(犬も)飼っていた経験がありました。

薪ストーブ前に陣取るコテツとすばる
いっしょに食事

悲しいできごと

ずぶといコテツのおかげもあって、猫たちは割とすんなり新居に馴染んでくれました。

ところが、1か月ほどたった頃、コテツの元気がなくなり、餌を食べなくなりました。見に来てくれた家族のすすめもあって動物病院へ連れて行くと、胆管閉塞が疑われるが、すでに重度の黄疸が出ていて手術は難しいとのこと。毎日のように診察や点滴のために病院へ行き、最後は入院しましたが、残念ながら病院で息を引き取ってしまいました。その間、わずか2週間。

もう少し早く気付いてやれば打つ手もあったかもしれないと悔やまれます。しばらく落ち込みましたが、残ったすばるを大事にしてやろうと切り替えました。

すばるの日常生活

餌は朝、夕の2回。「餌をくれぇー」とミャーミャーせがんできますが、犬のように一気に食べることはなく、数回に分けて食べてます。私の食事時には横に座って少しだけおやつをもらいます。おやつは、焚き火の残り火で焼いたささみを冷凍してストックしているので安上がり。

引き取ってからしばらくは完全室内飼育でしたが、暖かくなり始めた頃から猫用のリードをつけて日当たりのいいデッキに出してやって遊んでやり、そこから少しずついっしょに敷地内を散歩してやりました。犬みたいにこちらの思う方へ連れて行くのは無理ですが、虫を捕まえたり、草を食べたり、とても楽しそうです。

最近では 完全室内飼育の猫が増えているようです。病気や事故のリスクを考えると確かにその方が安心ですが、かなりしっかり遊んでやらないと猫にはストレスがたまるかもしれません。本当に難しいところです。

すばるは基本的には室内飼育ですが、ワクチンの定期接種をした上で、今では私がいっしょに出られる時には外に出してやっています。カナヘビやトンボ、セミ、バッタなどを捕まえて食べたり、木に駆け上ったり、とても生き生きしています。雨で出られない時でも室内にいるよりも雨のかからないデッキで休む方が好きみたいです。やっぱり五感に刺激がほしいのかもしれません。このあたりはキャンパーと同じですね。

身だしなみには気を配ってます!?
生きたヒミズをおもちゃにして遊ぶ

すばると仲良くなるには

やっと本題です。屋外では狩猟本能を発揮しているすばるですが、ビビリは変わりません。一方で、好奇心旺盛だし、キャンプ場の敷地内は知り尽くしていますから、キャンパーやテントのことは気になって仕方ないようです。とはいえ、石橋をたたいて渡る性格なので、すぐにチェックに行くようなことはしませんし、ちょっと怖い目にあうと近づかなくなります。

なので、我慢が大切です。人見知りする幼児に接するのと同じと思えばわかりやすいかもしれません。時間はかかりますが、なつけば甘えん坊なところを見せてくれます。とりあえず初対面のときのポイントを挙げておきましょう。

◇すばるを見かけたら、見つめるのはOKですが、自分からは近づかない。
◇すばるが近くにいる時には急に動いたり急に大声を出したりしない。
◇すばるが見つめたり近づいてきたりしたらしゃがんで(座って)名前を呼ぶ。
◇さらに近づいてきたら名前を呼びながらそっと手を下の方に出す。

これですばるが手に鼻を当ててきたりすれば第一歩は成功です。撫でるときは頭やあごから始めると良いでしょう。すばるは安心するとゴロンと仰向けになります。そしたらお腹も含めて撫で放題。抱っこもできるかもしれませんが、短時間で。

次の写真3点は9月の利用者さんからいただいたもの。すばるが関心を示すところから、じっと待って撫でるまでいくようすがわかります。ちなみに、この時のすばるの振る舞いには私は全然気付きませんでした。

最初はこんなところから
近づいてきたらそっと手を
ここまできたらゆっくり撫でなで

一度慣れればその人のことをけっこう覚えているようです。会う頻度が高いほうがより早く慣れるでしょうが、数か月空いても大丈夫かと思います。

慣れるまでの時間をさらに縮めるには2つ方法があります。一つは、すばるがいる時に私と立ち話すること。飼い主と親しいのがわかると早く安心します。もう一つはおやつをあげること。どちらも犬と同じですね。「野遊びひとりじめ」では猫用のおやつ(ペーストタイプ)を用意していますから希望者は遠慮なくお申し出ください。無料です。ただし、1日2,3本までで。

おやつを食べる様子はこちらの投稿で紹介しています。

ねこは室内飼育がお勧め

[2021/09/22 追記] うちのすばるはしょっちゅう外に出していますが、決して室外飼育をお勧めしている訳ではありません。ここは敷地がとても広い上に、家(管理棟)から周囲が見渡せる特殊な環境です。初期にはリードをつけて敷地内をたっぷりいっしょに歩きました。今でも外に出すのは原則として私自身も外で作業するときで、だいたいはお互いに付かず離れずの距離にいます。夜には出していません。

また、すばるは外で本物の生き物を相手にしていても、室内で猫じゃらしなどで遊んでもらうのも大好きです。その様子は以前のブログに紹介しています。

一般の住宅地ではねこを外に出すと自宅の庭だけに留めておくのはほとんど不可能でしょう。その結果、よそに迷惑をかけることがありますし、事故にあうリスクが大きくなります。完全室内飼育のねこに比べて平均寿命がうんと短くくなるようです。

ただ、ねこによってはリードをつけていっしょに歩いてやるのはアリかもしれません。自分の飼い猫の様子や性格、周辺環境などから慎重に判断してみてください。

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